スーツの購入費用が経費になるのかどうかということについて考えてみたいと思います。
ここでいう経費というのは、法人の経費、または個人事業主の経費になるかどうかということです。
サラリーマンの特定支出控除とは違います。
法人(会社)の場合
法人の経費になるかどうかというのは、例えば会社の社長さんが着るスーツの購入費用を、会社の経費にできるかどうかということです。
経費にできる金額が多ければ多いほど会社の利益は少なくなり、税金も少なくなります。
なので、できるだけ経費の金額を多くしたいと思うのは当然のことだと思います。
結論からいうと、法人の経費として認められることは難しいと思います。
仕事のときしか着用することのない作業服や制服などとは違い、スーツは業務以外のプライベートでも使うよね?というのが理由です。
冠婚葬祭でしか着用しないとしても、プライベートでの着用とされてしまうので厳しいですね。
逆に社長さんに対する給与となってしまう可能性があるので注意が必要です。
定期同額ではない役員報酬以外の給与となると、会社の損金にならない&社長さんの所得税・住民税が増えるというデメリットが発生してしまいます。
個人事業主の場合
個人事業主の場合も、収入から経費を引いて税金の計算をしますので、経費にできる金額が多い方がいいですよね。
個人事業主が購入するスーツを経費にできるかどうかについては、約50年ほど前に裁判になったこともあり、経費にはならないという判決が言い渡されています。
やはりプライベートでも着られるから、ということが主な理由のようです。
ただし、業務上必要とした部分を、そうでない部分と明瞭に区分することができる場合は、業務上の部分を経費にすることができる、と続きます。
個人的には、主に仕事で着用するものであれば少しぐらい経費にしてもいいように思いますが、どの程度仕事で着用しているのかを証明するのが大変そうです。
もしくは仕事用とプライベート用のスーツを分けておく、とかでしょうか。
仕事用と証明する手間はかかりますが、絶対にできないわけではなさそうです。

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